サンジさんとロロノアの話しかしてない
2021/11/09
わたしは485話“麦わらの一味・海賊狩りのゾロ”(ロロノア・ゾロがくまのダメージにくきゅうを受ける回)でサンジさんが死に花って言った時点で死に対する覚悟がなんか……自己犠牲による死を美化しているよな〜というのがあって
いやこれは生い立ちというかゼフに生かされた経緯がでかいと思うから一概にどうこう言えるもんじゃないんだけどそれでもやっぱりなァ……バラティエの時も自分が死んでゼフを助けることを簡単に選んでしまうところがあったわけだけど、それが485話で如実にあらわれていたというか……とにかくサンジさんて基本的に根っこの部分では自己肯定力が低い(これもジェルマのせい)んだけど……だからこそ死が必要なときに真っ先に自分を差し出しがちというか ハァ〜 ほんとに 生い立ちのせいなんだけど 生い立ちのせいなんだけどコラ〜!てきもちにはなるのよ。いや、でも生い立ちのせいだけではないのか!? 自分の命の価値の話はジェルマのせいにしても、死を美化し始めたのは、ミホークに対峙したゾロの言動にかなり感化されている気はする。ミホークとの一騎打ちで負けを悟ったゾロが自らミホークに斬られたのを見て、簡単だろ野望を捨てるぐらい!って咄嗟に叫ぶ時点で、あの時のサンジさんって生きることが大事で夢や野望は二の次だった気はする。それが、その直後の誓いのやりとりやら、ゼフ・ミホークたちの態度を見て、強烈にかっこいいもののように感じたのではないのかな。でも、実はそこからズレていたんだな〜て。
対するゾロは、こちらもやっぱり生い立ちのせいではあるんだけど、死は美化するものではなくて「そこで終わるもの」って意識があるとおもうんですよね。くいなの夢や時間や未来はあそこで完全に終わって、それ以上を目指せなくなったと、あの頃に学んでしまった。だから死を美化することはないし、死にたいわけでも、簡単に命を投げ出してそれでよしとする性格でもない。
だから485話の時点でサンジさんが死に花とか言ったところでちょっと見限っているというか、下に見てしまったろうな〜〜というのが印象としてあった。なんの説明も問答も無しに気絶させて黙らせたのも、対等じゃないと判断したからだろな〜〜て。あ〜〜。だからゾロとサンジさんのことあんまり対等ではない認識がある。対等だと思っていたら説明を投げて騙し討ちなんかせんとおもうし。
出会ってすぐのミホーク戦の時点でサンジさんがすごくゾロに感化されていたというか、心を動かされていた描写はあったから、サンジさんがゾロに一目置いていたのはわかりきっていたけど、ゾロからサンジさんに対する感情ってわたしはあんまりわからなかったんですよね。もちろん一味としてみなしてはいるだろうし、認めている部分はたくさんあるだろうけど、それでも自分と並び立つ存在としてはおもっていなかったんじゃないかな。精神的・肉体的というよりは、男として。
対するサンジさん自身も背伸びしてゾロに並び立とうとしていた印象があったけど、サンジさんの死に花発言を加味すると、多分あれで覚悟見せた気でいたんだろうな〜とかとおもうのよ。でもゾロにとってそれは命に対する投げやりさでしかないし、自分と並び立つ男の思考とは判断しなかったろうなって。
それがさーーーーーーー
それが今回、殺してやるってさぁ……おれが殺すまで死ぬなって言葉はさ……すごいことなんですよ。え!?まったく表現できていない。語彙力!?
なにより、○○したら○○してくれ、っていう、これは約束なんですよ。ゾロにとっての約束は死よりも重いわけで、それをおそらく理解しているであろうサンジさんがゾロだけに提示してきたのは、覚悟のあらわれでしかないんですよね。他のクルーでは殺してくれないけれども、こいつならもし自分に何かあった時に、実力的にも精神的にも確実に殺してくれるって判断した結果のあれとおもうとね。
それに今回の死はだれかのために死に花〜とかそんな綺麗なもんじゃなく、あくまでもサンジさん本人の誇りや信念にかかわるもののための死の選択(無論絶対にこの後死ぬというわけではないけど)なんですよ。それをゾロがどこまで理解しているかはわからないけど、そういう、腹にかかえた一本の槍をまもるための、信念にかかわる死の話だということはわかっているだろうので、そういう死は重んじてくれる男なんだよなあ……とおもうとぶるぶるする。今回やっと、だいぶ、ゾロはサンジさんのこと並び立つ男としてようやく目を向けてくれたんじゃないかなあ。わからんけど。まだきっかけにすぎない、ともおもうけど。これまでは、そういうふうには見ていなかったとおもうし。
ヴ……。よかったな。
イヤァ〜〜!?お前が俺を殺してくれって……なに!? すごいことですよ……。すごい……。サンジさんがロロノア・ゾロに頼むというところもとんでもない。